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Conoris VRM Labo

セキュリティチェックシート記入を楽にする Conoris Answer リリースと資金調達の発表をしました!

Posted on:
January 12, 2023

※本記事は2022年8月24日にnoteにて掲載を行ったものを移管した内容になります。予めご了承ください。

ミツカル改め、Conoris Technologies代表の井上です。


昨日の日経の記事でも少しだけ触れていただいていますが(本日日経の紙面にも載りました!)、本日弊社から正式リリースを発表しました!

  • すべてのクラウドサービス事業者様にお使いいただける、セキュリティチェックシートの記入を楽にする無料ツール「Conoris Answer」のリリース!
    ※今回基本的には販売代理店さんは一旦対象外です!ごめんなさい!!!
  • しれっと社名変更!!(ミツカル→Conoris Technologies)

と盛り沢山すぎるくらい色々同時発表しました!
(本当は後何個かあったのですが、多すぎるので今回は外しましたw)

このnoteでは、Conoris Answerをリリースするに至った背景と思い、こんなニッチな領域をやっているのに、初めてVCから調達することにした理由をゆるめにまとめていきます。

Answerについて説明するために、弊社のメイン事業であるクラウドサービスセキュリティ支援サービス「Conoris」について簡単に説明させてください。

Conorisとは

クラウドサービス導入時のセキュリティチェックシートのアナログ管理をシステム化することで、クラウドサービス自体やユーザの利用に関するリスクの可視化と管理を実現するBtoB SaaSです!
詳細はこちらのプレスリリースのほうがわかりやすいです。

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Conoris Answerリリースの背景

サービスの特性上、普段の私たちのお客様はガバナンス強化に取り組んでいる企業(大企業グループや上場準備中の成長企業)なのですが、Conorisを提供すればするほど、3つのことに気がつかされました。

① 個別のセキュリティチェックシートへの記入というこの世の無駄をなくしたいと思ってこの事業始めたけど、発注者側に入り込めば入り込むほど、そんな簡単な話じゃないぞ、、、

② 10年くらいかければ少しずつ変えていけそうだが、その間、クラウドサービス事業者はずーーーっと個別セキュリティチェックシートの記入が必要になってしまう、、、(そしておそらくゼロにはならない←ココポイント)

③ 海外SaaSや発注企業の期待と比較すると国産クラウドサービスのセキュリティ対応状況も情報の公開状況も思っていた以上に遅れて、、いる、、かも、、?

私自身、大企業でSaaSの事業開発をしていたこともあり、


・入力やチェックの苦労や無駄な時間を少しでもなんとかしたい
・さすがに危ない要素のあるサービスはいれられない
・アーリーフェーズのサービスがセキュリティに投資して情報開示するのはだいぶハードルが高い(そもそも何をすべきかわからない)

などの色んな立場の気持ちが入り交じり、苦しみました。

そこで、うちのハイパーCTO/CPOである近藤さんとクラウドサービス事業者向けに何かできないか?と検討した結果、生まれたのが「Conoris Answer」です。

Conoris Answerとは?

サービスページに記載の通りですが、過去のセキュリティチェックシートをシステムに取り込んでおくと、新規で回答する際の過去問題・回答のサーチと流用が簡単にできるサービスです。
今までもConorisでクラウドサービス事業者が回答する機能性をもっていたのですが、発注者側がConorisユーザでないと利用ができないプロダクトでした。
Answerのリリースにより、発注者側のConorisの利用有無に関わらずご利用をいただけるようになりました!

また、過去回答と別に弊社オリジナルのTIPSも搭載しており、こういったものは対応しておいたほうがよい!という簡単なTIPSが検索キーワードによっては表示されるようになっているので、これからエンタープライズ対応も含めて頑張りたいというフェーズの会社さんにもおすすめです。

実際は以下のように動きます。

正直、このプロダクトをだすことで、個別セキュリティチェックシートの撲滅を阻害してしまう部分があるかもしれません。
ただ、何年先になるかわからないゴールにたどりつくまで、現場で苦労する人たちが絶えないほうが嫌だ!と思ったので、今回のリリースに踏み切りました。

そのため、「Conoris Answer」のゴールは、この機能の必要がなくなる世界がくることです。
売上を追ってしまうとこのゴールと二律背反になってしまうので、基本的に無料で提供します
(高度な管理機能のリクエストをクローズドベータ版の時点で既にいただいているので、今後追加する機能について課金する可能性はあります)

ただその代わりといってはなんですが、クラウドサービスベンダーの皆さんには事業会社向けのConoris上で基本的なセキュリティ情報の開示(設問数としては十数問、回答できない設問については非公開も選択可能)へのご協力をお願いしています。このあたりの詳細は是非お問い合わせください!

7月より既にクローズで10社以上のサービスにお使いをいただいているのですが、私たちが想定していた工数削減だけではなく、「属人化の防止(ついつい同じ人に回答者が集中しがち)」や「営業やCSなど現場の部門への教育(セキュリティに対する認識と知識アップ)」といった観点で使えそうという声をいただいております!
事前登録いただいた皆様、本当にありがとうございます!

また、新たに見えてきた日本のクラウドサービスのセキュリティの諸問題もあり、今後はセキュリティチェックシートの回答にとどまらないサービス提供を予定していますので、お楽しみに!

お申し込み・お問い合わせはこちら

高い目標を掲げてしまったので、井上を助けると思って使ってみてもらえるとうれしいです!

資金調達の背景

次に資金調達の背景ですが、結論から言ってしまうと、10年単位で取り組んで、デカい会社を目指す覚悟が決まったからです!(超端的!)

事業開発が大好きで、自分で何か事業を立ち上げたいなと思い立ち、実際に今のConorisの形に落ち着くまで1年半くらいかかりました。

めちゃくちゃ飽きっぽいこともあり、「この問題を解決するまで何年かかってもやりきりたい」という思いと、「この事業なら(将来的な広がりも含めて)いけそうである」という手触り感が得られるまではVCから調達をしないことにしていました。

前職でVCをやっていたこともあり、VC調達の良い部分・悪い部分の両方を比較した結果の判断です。
(このあたりは本当に大事な判断なので、悩んでいる起業家いれば、いつでも連絡ください!)

Conorisを具体的に構想し始めて1年が過ぎ、今年の3月にはベータ版のリリースも行いました。

この問題を掘るほどに、

・こんなに困っている人が沢山いるのに解決策がほぼない現状。
・インシデント、色々起きすぎじゃない?
・DX推進の諸問題の根幹の一つはここなのではないか。
・ESG対応もあり、上場企業はガバナンス強化が問われる中、今のままではまずいのではないか。(と思うことが色々)
・今セキュリティから目を背けたら、いずれ国産SaaSは外資系SaaSに勝てなくなるのではないかという不安。

など、以前在籍していた会社でSaaSの営業担当としてセキュリティチェックシートに回答をしていた2016年当時から、状況は良くなっていないどころか、当時より大きな問題に発展しそうになっているのに何とかしようとする人が非常に少ない領域であることがわかり、腰を据えてやっていくことに決めました。
(この問題に対峙しているサービス・人には本当に本当に頭が下がります)

今後の事業について、最も相談したいVCは誰だろう?と思った時に浮かんだのが、以前から繋がりのあったジェネシア・ベンチャーズの相良さんでした。
以前に軽いアップデートトークをした際に、領域や市場の拡張性の理解度が圧倒的に高く、ニッチな領域と言うこともあり、めちゃくちゃ驚かされました。普段から相当勉強されてるであろうことが話をしているだけでわかりました。

加えて相良さんは前職のTreasure Dataで、エンタープライズ営業の経験があり、セキュリティチェックシートの問題を自分ごととしてとらえられているという、うちの事業にはピッタリなお方でした。

GW明けにお時間をいただき、相談をしたところ、とんとん拍子で話が進み、本日のリリースに至った次第です。
(契約締結日にコロナに罹っていて、ひーひー言いながら電子捺印の設定をしていたのもいつか良い思い出にしたい)

ジェネシアさん、本当にスタートアップフレンドリーで良いVCさんなので、BtoB領域のシードフェーズのスタートアップにはオススメです!!

資金調達の背景としては以上です!長文にもかかわらず、お読みいただきありがとうございました!

また、例にもれず絶賛採用中です!
副業やフリーランスの方も積極的に採用していますので、ご興味あれば採用ページよりご確認ください!

リリース記念Meetyを公開しましたので、ご興味ある方は是非ご応募くださいー!

おまけ:ここまでお読みいただいた方には、ジェネシアさんのマネジメントプレゼンで好評だった、私の事業の選び方、というスライドを公開しちゃいます!
(ちょっとはずい)
これから事業選定をされる方の参考になると幸いです!

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結局大事なのは⑥!

本調達に関連した御礼とお詫びコーナー

最後に、個人的な御礼とお詫びを記載させていただいています!

  • 相良さんの投資先になれてとてもうれしいです!今後ともよろしくお願いいたします!
  • GVパートナーの田島さんとPRにあたってお世話になった吉田愛さん、素敵な写真を撮ってくださった尾上さんにもこの場を借りて感謝申し上げます。
  • 各種手続きに迅速に対応して下さった既存株主の皆さん、ありがとうございました!いつも応援してもらってとっても勇気づけられています!大好きです!
  • いつも背中を押してくれる尊敬する経営者であるハッカズークの鈴木さん、本当にありがとうございました!無事クローズできました!
  • 契約書で死にかけていた時に急遽弁護士さんをご紹介いただいたオンリーストーリーの兼本さん、亀井さん、めちゃくちゃ助かりました、、ありがとうございます!
  • もともとお付き合いがあり、資金調達するときはお声がけしますとお伝えをしていたVCの皆さん、約束を果たせず申し訳ございません、、、
    プレシリーズA以降への出資が可能なVCさんは是非その際に改めてご相談させてください!
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プレスリリースに採用されなかった「C」をアピールした写真w


日本の商習慣に合う形でVRM(ベンダーリスクマネジメント)領域のサービスを提供し、ITサービスや委託先企業のセキュリティチェック業務を改善しようとしています。
ご興味のある方は、ぜひお問い合わせください。
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